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求められる新常態への対応力

 

 新型コロナウイルス感染症の蔓延という異常事態によって、日常の生活はもとより社会経済への影響は大きく、感染拡大を防止するための外出自粛や、仕事でのテレワークの拡大など、この数ヶ月の変化は生活様式にも大きな変化をもたらしている。
 食鳥業界においても影響は大きく、ホテル・レストランなど飲食店向けや学校給食等の業務卸を中心とした販売業態の企業では、一時8割、9割も売上が落ちるなどの大打撃を受けた。緊急事態宣言の解除もあり、徐々に外食産業の営業も回復基調にあるが、感染拡大の第2波とも危惧される直近の感染拡大の動きは、回復基調に影響を与えそうで危惧される。
 今回のコロナ禍による生活様式の変化は、一方で鶏肉では内食需要の拡大という消費形態について再確認させられることになった。また、外出自粛に伴いテイクアウトやお取り寄せなどの商品購入形態も増加させている。日本食鳥協会の佐藤実会長は、同協会の総会で、「スーパー等での国産チキンの内食需要の増大は、内食需要での拡大余力が十分にあることが分かった」とし、地鶏や銘柄鶏などは、「外食など業務需要が主体で、今夏のコロナ禍では販売先を失い想像を絶する販売不振に陥ったが、今後はこうした予測できない事態に備えるためにも、新たなチャネル開拓など、従来にとらわれない対応を模索する必要がある」と、変化する消費形態への対応力の強化の重要性を訴えた。
 鶏肉など畜肉はもとより、生鮮食品の内食需要の伸びは業界にとっても思わぬ追い風となった面も多い。食鳥市況が、例年だと弱含む時期に逆に上向く展開となった。そしてこの内食需要はいぜん高止まりの常態が続いており、食鳥市況も当面堅調推移となりそうだ。
 消費の動きとして外食を控える動きから、テイクアウト商品やネット通販などでの食料購入の動きも高まっている。また、目立つのかテイクアウトでの「から揚げ」の人気の高まり。から揚げ専門店はもとより、精肉店舗でも「から揚げ」の売上が2割平均はアップしているとの声が多い。味の素冷凍食品㈱の調査では2019年度の冷凍から揚げ市場は約660億円で、2015年度比で133%と伸長し、直近では124%と市場規模は拡大しているとしている。同社も新たな味付けのから揚げの発売を予定している。また、外食大手チェーンでも4月以降から揚げの売上げが5~6割増となって、持ち帰りの比率が多くなって、巣ごもり需要でのから揚げ人気が高まっている。
 消費形態が変化するなか、食鳥業界にとっても消費者の求める商品はもとより、商品の提供方法の見直し等、コロナ禍によって生じた〝新常態〟への対応力が試される場面が多くなりそうだ。

 

最新号情報(第1259号) 2020年8月1日 発行